現代社会においては社会人の方はもちろん、学生の方も目を酷使するシーンが多いので、なにかしらの目の悩みを抱えている方がほとんです。
「暗いと目悪くなる」は間違い
暗いところで本読むと目によくない
仕事するなら画面を明るくした方がいい
このような言葉を聞いたことはないでしょうか。これらの言葉に共通しているのは、「暗いと目が悪くなる」ということ。
一昔前までは一般的でしたが、実は最近はそうでもないことがわかってきました。
暗いと目が悪くなるのではなく、暗いとモノとの距離が近くなるために目が悪くなる、ということなんです。
長時間、目に近い距離でモノを見続けると目が悪くなるのはみなさんご存知の通り。ピント調節、つまり水晶体の厚みを調節する毛様体筋(もうようたいきん)が凝り固まってしまうからです。
暗いと目が悪くなる事自体がウソであることはないのですが、それよりも明るすぎて目に負担がかかっていることの方が現代社会においては遥かに多いのです。
極端な例で言います。極端ですよ。あなたは今、晴れた日の公園のベンチにいます。
ちょうどさっき買った大好きなマンガの最新刊を取り出し、ベンチに座って読み始めます。
するとどうでしょう。太陽の光が眩しすぎて、読むのに集中できないということに気付くでしょう。
スマホでも同様です。最近では屋外でも見やすいように端末側が自動調整してくれることもありますが、晴天下ではスマホも見えにくいと感じることもあります。
「明るすぎ=視力低下」に繋がる
上記の例は極端な例ですが、人の目は暗すぎても良くないのですが、実は明るすぎてもだめなのです。
「暗い=視力低下」を信じ、基本的にいつも明るい環境になるように注意している方も多いと思いますが、逆効果になっている危険性もあります。
人の目には黄斑部と言われる非常に大切な器官がありますが、強い光の刺激を受けると、この黄斑部がダメージを受けてしまいます。
刺激の強い光とは太陽光はもちろん、過度に明るい照明、最近良く聞くブルーライトなども含まれます。
黄斑部がダメージを受けることで目の疲れを感じたり、ピントを合わせる機能が低下し、視力が悪くなったと感じることもあります。
「明るすぎ」による視力低下を防ぐ方法
それでは、明るすぎによる視力低下を防ぐためにはどうしたらいいでしょうか。
日常環境を見直すことで簡単にできる、予防・改善方法を紹介します。
デスク照明の調整
まずはこれですね。普段使っているデスクの照明、この明るさを調整することです。
勉強机だとこのようにスタンドライトもあると思いますが、オフィス環境によってはこのようなスタンドライトがなく、個別に調整することは難しいかもしれません。
もし調整することができるのであれば、いつもより距離を離し光量を抑えてみましょう。また光量を調整できる電球や蛍光灯がAmazonなどで販売されているので、使用してみるといいでしょう。
上記写真は実際の私のデスクライトですが、光量を3段階調整できる電球を使っています。当初はもっとも明るい設定にしていましたが、現在は2番目に明るい設定で使っています。
PCディスプレイの調整
またパソコンディスプレイの明るさを調整することでも、目に優しくなります。
メーカーや機種によって設定方法は様々ですので一概には説明できませんが、必ずどのパソコンもディスプレイの明るさ調整はできるようになっています。
『いつもよりちょっとだけ暗いかな』程度に調整することで、長時間使用しても目が疲れにくくなります。
デスクトップPC付属のディスプレイの明るさ調整の例。
ノートPCの明るさ調整の例。
スマホディスプレイの調整
20~40代の方なら今や誰もが持っているであろうスマホ。
明るさの自動調整機能が付いているスマホがほとんどですので、基本的にはこれをオンにしておけば問題ありません。
まわりの環境に応じて適した明るさに調節してくれますので、自動調整設定がオンになっていない方は必ずしておきましょう。
iPhoneでの設定例。
ルテインによる保護
これはサプリメントによる予防方法です。
上述した通り、強い光を浴びると目の奥の黄斑部という大切な部分が損傷してしまう可能性があります。痛みはなく、目の疲れや視力低下という症状となって現れてきます。
そんなダメージを受けた黄斑部を回復してくれるのが、ルテインという成分です。
マリーゴールドなどから抽出される天然成分で、その性質から『天然のサングラス』と呼ばれることもあります。
ほうれん草やカボチャ、にんじんなどの緑黄色野菜にも含まれていますが、もっとも簡単な摂取方法はサプリメントです。
ルテインを豊富に含んでいるサプリを飲むことによって、目の保護や回復効果が期待できます。
まとめ
ヒトの目は繊細であり、
- 暗すぎても
- 明るすぎても
目に大きな負担がかかってしまい、視力低下や眼病に繋がる可能性があります。
勉強や読書、スマホやパソコンをいじる際には、上述のとおり特に明るさに注意してください。
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