【VDT症候群の原因/治し方】スマホで急増するVDT症状をルテインで治療改善・対策できる理由とは

このページは、職歴10年の薬剤師によって執筆されています。

VDT症候群とは

VDT症候群とは、テクノストレス症候群、テクノストレス眼症などの別名でも呼ばれている疾病です。VDTはVisual Display Terminals(パソコンなどのディスプレイとキーボードにより構成された端末)の頭文字をとった名前であり、その名の通り、パソコンなどのディスプレイを長時間見続けることによって発症する疾病です。

主な症状は目の渇きや霞みなどの眼症状ですが、慢性的な頭痛や自律神経失調症、不安・うつ状態などの全身的・精神的な症状も合併することが多いことを特徴としています。VDT症候群は大人だけの疾病というわけではなく、近年はスマホの登場によって、子供にも広がりを見せています。

症状

主な症状は霞み目、ドライアイ、視力低下、疲れ目、目の痛みなどの目の症状ですが、全身的な不調を伴うことが多いのが特徴です。

肉体的な症状としては、肩こりや頭痛、首・腕などの痛み・しびれ、倦怠感などが挙げられます。精神的には抑うつ状態、不安感、イライラ感の持続が報告されています。

VDT症候群の症状は、近年問題となっているスマホ老眼の症状とも重複している部分があり、ピント調節能力の低下によって遠距離のモノが見えなくなってしまうという症状は、どちらにも言われています。

ただし、スマホ老眼では目の症状が強く出やすいのに対し、VDT症候群では精神的な症状も強く出やすいという違いがあるために、同一の疾病というわけではありません。

スマホ老眼については以下記事で詳しく解説しています。

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原因

VDT症候群の原因は、長時間の同じ姿勢による血行不順とまばたき不足による目の乾燥、さらに、ディスプレイから発せられるブルーライトにあります。

ブルーライトは目の酸化を促進し、視細胞を疲弊させる効果があるために、長時間のパソコン・スマホなどの操作は不調の原因となってしまいます。VDT症候群のみならず、これはスマホ老眼の原因ともなってしまうため、注意が必要です。

そもそも人間の目は近くのモノを見ることによって疲労が蓄積する性質があり、疲労を感じないためには若い人でも約30cm程度は距離を取ってモノを見る必要があります。パソコンやスマホを見る距離は、この30cmと比べても近くなってしまうため、疲労が蓄積しやすい状況となるのです。

さらに、その近距離にあるまま集中状態が持続してしまうことで、まばたきの回数が減って物理的な消耗が重なってしまいます。集中状態では姿勢が固定されてしまうため、首や肩の筋肉がこわばって血行不順となってしまい、そうなれば、老廃物の排出が滞ってしまうため、身体的な症状が現れてきます。

こういった体調不良状態が続く中、仕事などのストレスがかかり、休息しないで作業を継続していくことによって、精神症状の発現が誘発されてしまうのです。ストレスによる症状が出やすいと言う点で、スマホ老眼とは一線を画すものだと言えるでしょう。

治療・予防

治療をするためには、原因となる作業から離れて生活し、発生している症状に各々対処していく必要があります。

ただし、現代でパソコンやスマホなどの媒体から完全に逃れることは困難であり、仕事や生活がままならない状態になりかねないため、悪化させないための休息を基本に、症状に対して対処療法を施すのが一般的です。

休息、睡眠

VDT症候群では、治療・予防のどちらの目的でも、休息することが最大の効果を発揮します。長時間同じ姿勢でいることによる血流不全は、休息して首や肩を動かすことにより改善しますし、疲労が蓄積した視細胞も休息することで徐々に回復していきます。

休息の目安は、1時間ごとに10分~15分程度の休憩時間を確保することです。睡眠時間は健康を維持するためにも6時間程度は確保するようにしましょう。

VDT症候群では、ブルーライトの覚醒効果によって不眠も症状として挙げられているため、無理に睡眠をとらなければいけないと考えるのではなく、横になって休むだけでも回復はできるというおおらかな気持ちでいることも大切です。

コンタクト・眼鏡の見直し

自分の視力や生活に合ったコンタクト・眼鏡を使用することは、VDT症候群の効果的な予防方法です。

度が合っていないコンタクト・眼鏡は、使用を続けるだけで視細胞や毛様体筋に負担を強いることになってしまい、そこにパソコンやスマホなどのデバイスからの刺激が加われば、症状の悪化を招いてしまいます。定期的な視力検査を実施して、自分に合ったコンタクト・眼鏡を使用するようにしましょう。

ルテイン、アントシアニン

目の健康に効果を発揮する食品を積極的に摂取していくことも、予防に効果を発揮します。

すでに発症してしまっているVDT症候群に対しても改善が期待できるものではありますが、効果は体質によっても異なってくるため、確実なものではありません。健康食品の中でも、

ルテインは加齢性黄斑や白内障の予防に用いられることがある、実績のある成分である為、VDT症候群に対しても効果が期待できるでしょう。アントシアニンも視細胞の回復を促進する効果が報告されているため、ブルーライトによって疲弊した視細胞に効果的だと考えられます。

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まとめ

現代はすべての人が何らかの電子機器を携帯し、長時間ブルーライトにさらされる生活を送っています。仕事でも私生活でも、常にそばにパソコンやスマホなどのデバイスが存在しており、使用しないことは不可能に近いものです。

そんな中、VDT症候群はその患者数を着実に伸ばし、国民病と呼ばれてもおかしくない状況となっています。

ただし、休息を定期的に取り、簡単な体操で体を動かすだけでも対策を取ることができる点では、うまく付き合っていくことができるものだとも考えられます。睡眠・運動・食事、健康な生活を送る上で不可欠なものが、そのままVDT症候群の対策として活用できます。

自分の体のためにも、VDT症候群の予防のためにも、日々の生活を少しずつ見直していくようにしましょう。

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