【比較表】ビルベリーとブルーベリーの違いは?アントシアニン量や原産地、色や毒性を比べてみた

ブルーベリーとビルベリーは、別物です。

ただしビルベリーはブルーベリーの原種でもあり、全く異なる植物ではありません。

“似て非なる” これらの植物の違いや共通点について、それぞれまとめてみました。

ブルーベリーとビルベリーの比較一覧表

名称 ブルーベリー(Blueberry) ビルベリー(Bilberry)
見た目 房(複数) 1粒ずつ
分類 ツツジ科スノキ属 ツツジ科スノキ属
原産地 北アメリカ ヨーロッパ、ロシア
生息 野生種、栽培種 ほぼ野生種のみ
実の大きさ 10~15mm 7mm前後
実の色 白色 青紫色
アントシアニン含有量
(100gあたり)
90mg 350~400mg
食用 ジャム、デザート ジャム、ジュース、リキュール
無毒 有毒

分類・原産地

分類は近いですが、原産地はまったく異なります。

ブルーベリー

ブルーベリーの原産地は北アメリカです。古くから食用として身近な果実でしたが、特に20世紀に入ってから品種改良が進みました。

ハイブッシュ系、ラビットアイ系、ハーフハイブッシュ系、ローブッシュ系の交配によって多くの新種が開発され、現在では100種以上のブルーベリー品種があります。

ちなみに元々は南アメリカにあった植物が、カリブ海諸島を渡り、北アメリカでブルーベリーに進化したと言われています。

ビルベリー

一方でビルベリーの原産地は、ヨーロッパ地方です。

特にフィンランド、スウェーデン、ノルウェー、アイスランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランド、オーストリア、ウクライナのカルパティア山脈、ベラルーシ、ルーマニア、ブルガリア、スロバキア、ポーランド、トルコ北部、ロシアなどです。

生息(野生種と栽培種)

ビルベリーは栽培がとても難しいです。

ブルーベリー

自然に生えている野生種だけではなく、人の手によっての栽培も盛んです。

水はけがよい土を好み、乾燥にも加湿にも弱いですが、品種改良が進み、世界のいたるところにブルーベリー畑があります。

日本でも高冷地を中心に、群馬県・新潟県・山梨県・宮城県などで盛んに栽培されています。

ビルベリー

ビルベリーは栽培するのが難しく、まだ適切な栽培方法が確立されていません。ゆえに、ほとんどが野生種からの収穫です。

さらにビルベリーは汁気が多くて柔らかく、傷がつきやすいため、長距離輸送も苦手です。

ですので、現地で生の状態で購入するか、エキスとして抽出しなければなりません。

実の大きさ・色

ブルーベリーの方が少し大きめです。

ブルーベリー

一般的にブルーベリーの実は、直径10~15mmです。

また実の中身(果肉)は、白っぽい明るい色をしています。

ビルベリー

ビルベリーは、おおよそ直径7mm前後です。

果肉は、青紫のような黒っぽい色をしています。

ビルベリーが実をつける頃は白夜で日照時間が長く、太陽の紫外線から守るため、アントシアニンをたっぷり蓄えるのだそうです。

アントシアニン含有量

ビルベリーは3~4倍もアントシアニンが含まれています。

ブルーベリー

品種にもよりますが、一般的にはブルーベリー100gあたり、90mm前後のアントシアニンが含まれています。

目にいいフルーツとして有名なブルーベリーですが、最近の研究では、アントシアニン含有量ではビルベリーに負けています。

ビルベリー

同じく品種にもよるのですが、一般的にビルベリー100gあたり、350~400mmのアントシアニンが含まれています。

これはブルーベリーの3~4倍以上に匹敵する量であり、ここ数年、目にいい食材としてブルーベリーよりもビルベリーが注目されている理由が、ここにあります。

葉の毒性

ビルベリーの葉には、有毒物質があります。

ブルーベリー

ブルーベリーの葉は無毒であり、何の害もありません。

ビルベリー

ビルベリーの葉には、クロムという金属物質がわずかに含まれています。

クロム自体はビール酵母やレバー、エビやキノコに含まれているのですが、高濃度のクロムの場合は人体に有害になります。

1.5g/kgを連日摂取すると死に至る危険性も指摘されていますので、ビルベリーの葉には注意が必要です。

まとめ

視力改善や眼精疲労を緩和するアントシアニンが、ブルーベリーよりも、ビルベリーに多く含まれていることが判明してから、よりビルベリーが注目されています。

現在数多く出回っている目のサプリの原料としても、ビルベリーを使っている商品が圧倒的に多いです。

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