【成分解説】クロセチンとは?効果や効能、摂取方法は?

このページは、職歴10年の薬剤師によって執筆されています。

クロセチンとは

クロセチンとは自然界に存在しているカロテノイド色素の一種で、黄色の色素を持った栄養素です。

クチナシの実やサフランに多く含まれており、抗酸化力を持つことから食品の保存のためのスパイスとしても用いられています。日本でも栗きんとんや漬物などの着色のために用いられ、身近にある栄養素の一つなのです。

クロセチンの効果・効能

クロセチンには抗酸化作用の他にも、血流改善作用と筋緊張緩和作用を併せ持っているとされています。

これらの作用が相互的に発揮され、眼精疲労の予防改善などの効果を発揮しているとされ、様々な研究でもその効果が示唆されています。

眼精疲労の予防改善

眼精疲労とはただの疲れ目とは異なり、持続的な目の疲労感から肩こりや頭痛、吐き気などの全身症状を起こしている状態を指します。

眼精疲労の原因は様々な要因が指摘されており、例えば白内障や緑内障、ドライアイなどの根本的な目の原因疾患や、精神的・肉体的ストレスの影響、目の酷使の継続などが挙げられます。

それらの原因が積み重なることで、ただの疲れ目が悪化していき、眼精疲労となるのです。

人間の目は遠くを見るために発達をしており、近くのものを見る際には毛様体筋を収縮させてレンズ(水晶体)を厚くする必要があります。

筋肉は長時間の緊張状態を維持することによって固まってしまい、血流が滞って酸化物質が蓄積していくように作られており、目の中の筋肉でも例外ではありません。

クロセチンを継続して摂取することにより、毛様体筋への血流が改善し、凝り固まっている筋肉がほぐされ、しかも酸化物質を除去してくれるために、ピント調節機能を改善するという報告があります。

眼精疲労により起きている肩こりや不眠症も同様に改善したという研究結果もある為、その効果は目にとどまらず、体全体にも影響すると考えられています。

緑内障の予防改善

緑内障は眼圧の上昇などによって網膜神経細胞が圧迫されてしまい、視力の低下や視野の欠け、重症化した場合には失明してしまう危険性がある疾患です。

眼の中を循環している液体(眼房水)が排泄されなかったり、過剰に生産されたりすることで目の中の圧力が上がってしまい、網膜神経細胞が障害を受けることが原因とされているため、治療は眼房水の循環を改善することによって行います。

クロセチンは網膜神経細胞に作用し、細胞を壊死させる酵素であるカスパーゼの働きを抑えることによって、傷害を緩和していきます。

血流改善によって眼房水の循環も改善するという研究結果があるため、クロセチンの摂取は眼房水の排泄をスムーズにする可能性もあるのです。

緑内障患者がクロセチンを摂取した場合、これらの作用によって悪化を抑制する効果が期待できるでしょう。

血液循環

クロセチンを服用することにより、体内ではプロスタグランジンE2の生成が抑制されるという報告があります。

プロスタグランジンE2は炎症や痛みを誘発する生体内ホルモンの一種であり、血流にも関与している成分です。

実際にクロセチンがどのような作用機序によってプロスタグランジンの産生に関与しているのかはわかりませんが、服用により血流の循環が促進されることを考えれば、ホスホジエステラーゼやCOXの阻害作用を持っている可能性があり、それらによって血小板の凝集抑制や血管拡張の効果を発揮しているのではないでしょうか。

クロセチンを使用することによって簡単に破れてしまう粗悪な血管の生成が抑制された報告もあるため、血管や血流に対する効果があることが予測されますが、その詳細については研究が進められている途中であり、明確な回答は現段階を持ってお話することはできません。

摂取方法

クロセチンが目に良い効果を発揮するためには、一日当たり6mg以上摂取することが求められますが、いつも通りの食事をしていたとしても、健康効果を得られるほどにクロセチンを摂取できていることは稀ですので、ここで効果的な摂取方法について確認しておきましょう。

自然食品からの摂取

クロセチンはクチナシの実やサフランに多く含まれており、クチナシの実をそのまま食べるのであれば、3g程度のクチナシの実でクロセチンの摂取目安量6mgをカバーすることができます。

クロセチンは熱にも強く、食事の影響はあまり受けずに吸収されるため、他のカロテノイド色素に比べれば自然に摂取しやすいものなのですが、そもそも日本でのクチナシの実やサフランは、スパイスや着色料として少ない量しか使用されていません。

通常の食事のみで6mg以上のクロセチンを摂取するのは、非常に困難だと言えるでしょう。

サプリから摂取

自然食品では少量しか使用されておらず、通常の食事では健康的な効果を得ることは困難であるため、確実に摂取するためにはサプリメントを使用することがオススメです。

クロセチンは他のカロテノイド色素よりも分子量が少なく、吸収速度が速いことも特徴の一つです。服用後速やかに効果を発揮することが知られているため、日常的なケアに向いているでしょう。

まとめ

クロセチンは栗きんとんやたくあんなど、身近な料理に多く使用されている栄養素であり、その効果も広く研究されている注目の成分です。

目の健康を考えて摂取していきたい成分ではあるのですが、通常の食事から目安量を摂取するとなれば、糖分・塩分を過剰に摂取することにつながり、高血圧症や糖尿病のリスクが高くなってしまう可能性があります。

健康効果だけを得たいのであれば、サプリメントを活用していくなど、工夫が必要だといえるでしょう。

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