【成分解説】アントシアニンとは?効果・効能や効率的な摂取方法について

このページは、職歴10年の薬剤師によって執筆されています。

アントシアニンとは

アントシアニンは自然界に存在しているポリフェノールの一種で、植物色素として赤~青色の色調を持っている物質です。

その種類は非常に多く、現在では500種類以上が確認されており、ブルーベリーやイチゴ、ナスなどの鮮やかな色調は、このアントシアニンによって呈されています。

植物の体内で、紫外線などの外部刺激から細胞を守る役割を担っており、人間が用いた場合でも同様の効果を発揮するとして、健康食品に多く使われています。

アントシアニンの効能・効果

アントシアニンの効能として有名なものは、目の健康を維持する効果です。

ピント調整の改善や光の刺激を緩和する効果を持っているだけではなく、血流改善や抗炎症作用も併せ持っているとされています。

ただし、すべての効果が明確になったわけではなく、現在も様々な研究が継続されている状況です。

視力改善

アントシアニンといえば視力が良くなるとして有名ですが、実はアントシアニンには、視力が回復するという正式な報告はありません。

アントシアニンを服用していたパイロットが、夜でも遠くまで見通すことができたという逸話から発生した都市伝説のようなもので、成人男性に継続して服用させてその効果を検証した研究では、低下した視力の回復などの効果は認められませんでした。

ですが、完全にデマというわけでもありません。

そもそも人間の目が光を感知できるのは、目の中にあるロドプシンという物質のおかげなのです。

目の中に入った光は網膜で感知されますが、網膜には、光の明暗を感知する桿体(かんたい)細胞と、色を識別する錐体(すいたい)細胞が存在しており、光を感知する桿体細胞の中に含まれているのがロドプシンです。

桿体細胞が光を受けると、細胞内のロドプシンが分解されて視神経に情報が伝達され、脳で光を認識することができます。

光の刺激がなくなればロドプシンは徐々に再合成されて、再利用されることとなりますが、アントシアニンには、このロドプシンの再合成を促進する効果があるとされています。

そのため、服用することによって光の認識能力が向上し、ピント調節能も活性化すると考えられるのです。

眼精疲労の改善

眼精疲労とはただの疲れ目とは異なり、持続的な目の疲労感から肩こりや頭痛、吐き気などの全身症状を起こしている状態を指します。

眼精疲労の原因は様々な要因が指摘されており、例えば白内障や緑内障、ドライアイなどの根本的な目の原因疾患や、精神的・肉体的ストレスの影響、目の酷使の継続などが挙げられます。

それらの原因が積み重なることで、ただの疲れ目が悪化していき、眼精疲労となるのです。

眼精疲労は、スマホやパソコンなどの光を発する機器を、長時間使用することで悪化していき、ロドプシンの回復ができない状況が続けば視力低下まで起こしてしまうのです。この状態がいわゆるスマホ老眼です。

人間の目は、基本的に遠方を見るためには水晶体(レンズ)を引き延ばすために毛様体筋が弛緩し、近くを見るためには水晶体(レンズ)を厚くするために毛様体筋が緊張します。

毛様体筋に限らず、すべての筋肉で言えることですが、緊張状態が継続することで血流が低下してしまいます。そのまま放置していては疲労物質が蓄積してしまい、筋肉が凝り固まって伸び縮みしなくなってしまうのです。

アントシアニンではホスホジエステラーゼの働きを抑制し、毛様体筋の血流を改善して筋弛緩を促すことができます。

それよって疲れ目・眼精疲労に効果を発揮しており、さらに前述したロドプシンの回復促進も眼精疲労回復の効果をアップさせることに寄与しているのです。

抗酸化作用

アントシアニンは植物の体内で紫外線による酸化を抑える目的で作られました。

その効果は酸化物質の活動を抑制して、体内での傷害を抑えるものです。

体内で酸化が起きる理由としては、ストレスや紫外線などの刺激によって起きてしまう場合や、体内で遊離している金属カチオンが活性酸素の生成を促進してしまう場合などが考えられます。

アントシアニンは素早く酸化される特性があるため、体内で発生した活性酸素が体に作用する前に身代わりとなって酸化を予防します。さらに、体内で遊離している金属カチオンを捕まえることもできるため、活性酸素が過剰に発生することも抑制することができます。

人間の老化もこの酸化によって引き起こされているため、特に目の老化である老眼の予防にも効果を発揮する可能性があります。

毛細血管保護・血液循環

アントシアニンには毛細血管を保護して血流を改善する効果があると言われています。

この効果には前述した抗酸化作用も関係しているのですが、そのほかにも血管の周囲にあるムコ多糖類(ヒアルロン酸など)の生合成を促進する効果や、血管透過性を改善する効果が作用していると報告されています。

これらの効果によって血管の伸縮性が改善し、血液が滞りなく流れていくようになっているのです。

血流が悪化する原因の一つとして、ホスホジエステラーゼという物質の影響があります。ホスホジエステラーゼが活性化することで血小板が集まって固まってしまい、血栓ができやすくなるのです。

アントシアニンはこのホスホジエステラーゼの働きを阻害する作用をもつため、血液をサラサラに保つことで血液循環を円滑することができます。

目の血管は非常に細く、血流が低下することで簡単に疲労が蓄積してしまい、思わぬ悪影響がでてしまうことがあるため注意しなければいけません。

たとえば糖尿病などで失明するのは、血管の伸縮性が低下して血液が滞り、栄養不足となってしまうことも原因の一つなのです。

抗炎症作用

炎症が起きる原因は、様々なホルモンなどが作用して血管の透過性が高くなってしまうことにあります。

通常は血管内を流れているたんぱく質や水分、細胞に損傷を与える物質が、血管透過性が高くなることで血管外の細胞に出て行ってしまい、周囲の細胞に悪影響を与えているのです。

アントシアニンはこの血管の透過性を改善する効果を持っており、炎症が起きる原因物質を体内で放出されないように調節します。

さらに、細胞に損傷を与える物質の生合成を抑制することもできるため、炎症原因の抑制もできるのです。

アントシアニンの摂取方法

アントシアニンに有用な効果があるとしても、いかに効果的に摂取するかも重要な問題です。

アントシアニンとは1種類ではなく、500種類以上が存在しています。

当然その種類の中には、他のものよりも効果が良いとされているものもあれば、あまり効果が期待できないものもあります。ここで摂取方法に関して確認しておきましょう。

自然食品から摂取

アントシアニンを含む食品は意外と多く、青色から赤色を呈している食品にはほぼ何かしらのアントシアニンは含まれています。

ただし、どれでも良いというわけではなく、そのなかでも深紫色のものが特に効果が良いとされており、ブルーベリーやビルベリーがその代表だといえるでしょう。

ただし、自然食品に含まれているアントシアニンは、その個体差も大きく、どれだけ効果を発揮できるのかは明確ではありません。

しかも、効果を発揮するためにはおおよそ50㎎~100㎎のアントシアニン(生のブルーベリーで300g程度)を毎日続けて食べなければいけないため、自然食品のみで摂取し続けるというのは現実的ではないのです。

サプリから摂取

アントシアニンを効果的に、そして確実に摂取するためには、サプリメントを活用するのがおすすめです。

安定して高用量を手軽に摂取できることで、アントシアニンの効果を実感しやすくなるでしょう。

アントシアニンは服用後速やかに効果を発揮すると言われていますが、非常に酸化されやすいために24時間以内に効果が失われてしまいます。

継続して効果を実感したいのなら、続けて使用できるものを選ぶことが大切なのです。

まとめ

現代はスマホなどの光刺激にあふれ、遊びでも仕事でも勉強でも、人間の目は強い光ストレスにさらされています。

スマホ老眼や眼精疲労などの症状が深刻な影響を与えている状況の中、アントシアニンはそれらの症状を緩和・予防する可能性が報告されており、今も様々な研究がされ続けています。

すでに海外では医薬品として認可されている国もあるアントシアニン、もしかしたら日本でも医薬品となる日が来るのかもしれませんね。

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